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あなたにも砂漠を緑に変える力がある!

12月8日 

陥没した穴も2日で埋まる程
北京市の中で最も変化が激しいCBD地区。

その新光天地5・6階にあるパナソニックセンターで、
北京環境ボランティアネットワーク「BEV-NET」※が
環境シンポジウムを開催しました。

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シンポジウムは、ほぼ年に1回開催されています。

会場には、この1年間のボランティアに関する活動の
パネル展示もあり、今回のテーマでもある沙漠の砂の
展示あり、と結構色々飾られていました。

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そう。今年のシンポジウムは、緑化ネットワーク代表の大滝隆司氏
内蒙古からお迎えして※、緑化活動に関する講演。

テーマは「あなたにも砂漠を緑に変える力がある」

プログラムを見ると、1人の講演で2時間・・・長い。
途中で退屈したり飽きたりしないだろうか・・・
なんて余計な心配を心に抱いたのですが、そんな
心配をよそに、ウィットに飛んだ語り口、
分かりやすい説明で、最後まで楽しく講演を聴くことができました。

まずは沙漠化の現状。

大滝氏によると、現在の沙漠の面積は、
地球上の全表面積の1/4にまで達しているとか。

そのほとんどは、過放牧(放牧し過ぎ)・過開墾(開墾し過ぎ)など、
人的な原因によるもの。そしてこうしたことをすると、
その後は放っておいても勝手に沙漠化が進行してしまう・・・

怖いですね~。

ん、なぜ沙漠化が怖いのか?

っていうと、まずは人々が生活できる場所が減っていくこと、
それから、やっぱり緑のあるところには水がある、というもので、
沙漠化によって水不足は深刻になっていく。
生態系は狂って、木々がなくなって、となると地球はもう大変。

だから、食い止めなければならないのです(断言!)

と、言い出したところで、
2000年から始まった大滝氏の沙漠化防止活動は、
予想だにしなかったところから始まったとか・・・

それは、「地元住民の反対」

沙漠化の、直接の被害者となっている地元住民が
彼らの活動に反対なんて、大滝氏も「え?なんで?」と思ったとか。

彼らにとって、何が反対だったのか、というと、
その地域の人たちは放牧によって生計を立てている人がほとんど。
家畜たちのご飯になっていた地域を緑化して、
その植物を「家畜に食べさせるな」といえば、
当然ながら彼らは反対するわけです。

反対した住民達は、この、日本から来た得体の知れない(失礼)
活動家に向かって、あらぬ噂まで立てるようになりました。
「奴らは、緑化とか言って俺達の土地を奪うんだよ
「日本は土地がないから、緑化して育った緑を伐採して日本に運ぶんだ
「このあたりの石油を狙っているんだよ

こうなると、誤解を解くことが先決になってしまいます。
大滝氏は、何度放牧家と喧嘩したかといっていました。

でも、ここはじっと我慢の子、
地元の放牧家を一軒一軒回って、地元のスタッフによる
モンゴル語で説得を始めます。実に根気のいる仕事です。

そしてようやく「木を植える」という作業を開始できるようになるのです。

なぜ、沙漠防止・緑化が大事なのか?と彼らに問われれば、
「経済活動の上でも、畑仕事ができるようになると生活も安定する」
と、彼らにとっての直接のメリットを伝えて回りました。

こうして緑化をはじめ、1年で徐々に成果が表れてくると、
住民達も協力をするようになり、一緒に木を植えるようになります。

この7年間の緑化活動は、沙漠そのものとの闘いより
地元住民との闘いだったのかもしれませんが、
その成果が徐々に、実をつけてきたのだと思います。

沙漠化防止について、
1.政府の政策打ち立てにより、
2.地元の住民の説得を経て、
3.他の大勢の人たちに現状を知ってもらう
ことで、色んな人たちの協力を得ながら、緑化活動を続けています。

説得が成果を見せ始めた2000年の開始時、
首長が、大滝さんたちのことをこう言ったそうです。

「あいつらは、俺達の心に木を植えに来たんだ」

大滝さんの活動は、これからもずっと続くことでしょう。

地元住民は、破壊も回復も主役。直接恩恵を受ける人々なのだから。

・・・

講演を終えると、2時間の長丁場にも関わらず、
まだ、聞き足りないことが多いのか、会場からの質問が
次から次と飛んできました。

「木を植える上での注意点は?」
「水のない地域で、どうやって水をやっているのか?」
「緑化したものが、また沙漠化することはあるのか?」

大滝氏は一つ一つ丁寧に答えますが、タイムアウト!

残念ながら回答できなかったものについては、
「メールで質問ください」

中国人の環境意識の高まりも垣間見えた一日でした。

北京環境ボランティアネットワーク(BEV-NET)とは、
北京在住の日本人と中国人によって結成された市民グループです。
草の根交流の場を通じて、自ら環境問題を学び、それぞれの立場の
各種の環境保護活動や情報をつなぐ懸け橋および交流のプラット
フォームになることを願っています。

緑化ネットワークとは
2000年に設立の環境NPO。主に中国・内蒙古の
ホルチン砂漠にて砂漠緑化、砂漠化防止活動を展開。
2007年時点で350万本の苗木を植林し、
約1,300ha(東京ドーム約280個分)を緑化。
毎年日本から300名ほどの緑化ボランティアが現地を訪れ、
地元の住民や学生と緑化作業をしています。

・大滝隆司氏プロフィール
緑化ネットワーク現地事務所長。2000年より毎年ホルチン砂漠の現地に
約10ヶ月ほど滞在し、緑化活動や地元住民との調整を行っています。

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