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「悔しい」の言葉の裏

「悔しい~。本当に悔しいよ!」

9月13日。
パラリンピックのレセプションパーティーで長富宮飯店へ。
世界中のお偉いさんが集まる会場には、
競技を終えた日本選手団のメンバーも挨拶に参加していた。

そんな中、視覚障害者柔道66キロ級で銀メダルを獲得した
藤本聰選手に感想を求めた時の第一声が、これだった。

9月7日。アルジェリアの選手と対戦した決勝戦で、
一瞬の隙から足を払われ金メダルの4個目獲得が叶わなかった藤本。

しかし、その「悔しい」には、試合に負けただけではない、
別の意味での悔しさもこめられていた。

柔道を続けていること、パラリンピックに出場することに対し、
周囲から理解を得ることの難しさを感じた場面もあったのだ。

「北京に出発する時は、みんな、僕が金(メダル)を取って
当たり前、という感じであっさり。なんだか悔しかった」

金メダルを取り続ける苦労の日々を知るのは、本当に本人のみか。
藤本は、憤慨した。

周囲の理解や協力が得られにくい中、練習をし大会に参加する
選手たちの日々の苦難は、その練習量以上の負担になっている。

「言葉じゃなくて結果で悔しさを示したかった。なのに勝てなかった。
そんな思いも募って、決勝で負けた時は畳の上で号泣してしまった」

オリンピックよりも注目度が低いパラリンピック。
自分が金メダルを取って世間の注目を集めることで、
視覚障害者柔道の認知度を広められれば、と願っていた藤本。

檜舞台で金メダルを取りたかった…藤本の「悔しい」には、
障害者スポーツの置かれている環境がまだまだ厳しいことを表していた。

「とは言っても、負けは負け。勝負だから」

悔しい思いを吐露したものの、すっきりした表情で潔く認めた藤本。
いろんな「悔しい」はあったのかもしれないが、それはそれ、勝負は勝負。
スポーツマン、かつ格闘家らしい思い切りもある。

ロンドンのことは、まだ考えられないと言うが、
まずは11月の全日本視覚障害者柔道大会に向けて気持ちを新たにするという。

試合当日。実は藤本の地元徳島では、職場と練習を続けてきた道場で、
関係者が集まってテレビ中継を見守っていた。

やはり皆は、藤本を応援している。

銀メダルは確かに悔しい。
しかし今回、日本チームで決勝まで勝ち進んだのは藤本ただ一人である。
それだけでも、胸を張って帰れる殊勲章だ。

帰国後は、彼が祝賀会で迎えられることを楽しみにしている。

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「悔しい!」を隠せない藤本聰選手・・・?

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Comments

大好きな「聰様」の面白い写真が見られて とっても幸せです。ありがとうございました。
あの「試合」の後 あんなお茶目な感じだったのですね。
コメントも 聰様らしくって 思わず笑っちゃいました。
本当にありがとうございました。

Posted by: 中田貴子 | November 28, 2009 at 10:05 PM

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