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『ジパング少年』と中国暮らし

私には珍しく漫画の話。
でも、子供の頃は漫画が好きで、未だに実家に行けば
ドラえもんやタッチなどのベストセラー漫画が並んでいる。

その本棚の片隅に、あまり有名ではないが、
中学時代にはまって読んだ『ジパング少年』というものがある。

主人公の高校生・ハルが、学校の校則や教師に疑問を感じ、
理想の学校を作ろうと決意。資金作りにアマゾンの砂金堀りを選び、
帰国子女の同級生・ととらと、彼が住んでいたペルーにわたる。

ところがハルたちがリマの空港に降り立った途端、
目に飛び込んでくるのはフロントガラスのないボロボロの車。
乗った車で、つかんだ途端に落ちてくる取っ手。
そして車を降りた隙にトランクから強盗の少年に荷物を盗まれ、
取り返そうとしたら、少年にナイフで手の甲を切られ逃走されてしまう。

日本じゃありえない風景に、日本じゃありえないトラブル。
ととらは、「ごめん。日本じゃありえないでしょ」と済まなそうに言うが、
ペルーの友人・レオに「その、日本じゃ、ってのやめろよ」とたしなめられる。

結果として、警察に届けても意味がないということで、
レオがこれまた日本じゃありえない「泥棒市場」に連れて行き、
少年を見つけ、殴り合いの喧嘩に勝って盗られた荷物を取り返す。

そこでハルは「ここは日本じゃないんだ」ということを自覚し、
この国で生きていく意を強くするのである。

・・・

来たばかりの頃は気づかなかったけど、
中国だって、「日本じゃありえない」のオンパレードである。

で、ここは日本じゃないから、そんなこと言ったって通用しない。
世界や人間は同じように見えるが、歴史・文化・経済環境などが違えば、
その日一つ一つが積み重なってできあがった街や人もまた違うものとなる。

日本じゃありえないトラブルに出会ったとき、
日本のやり方で解決しようとしても無理で、
その場のトラブルは、その場のやり方で解決させる。

それが、外国で暮らすということ。

今でも実家に行けば、全巻きれいに残っている『ジパング少年』
最近の諸々の出来事で、ふと、あのストーリーを思い出したものである。

中学生の頃は、「こんなに漫画好きなら、なんで『三国志』を読んでいないの」
と言われそうな程、中国には興味がなかったのだが、

今を暗示する何かが、中学時代から潜んでいたのかもしれない。

そんなこんなで、いろんな場面で中国のトラブルと戦ってきたけど、
なぜか最近、「EMMYさんは、中国の方が合ってるね」と言われるようになった。

そう言われると、中国のトラブルは中国風に解決させるけど、
自分が中国人になってはいけない、と、さじ加減の難しさを感じる今日この頃でもある。

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