« 「物忘れ九一八」でなく「勿忘九一八」・・・満州事変から78年 | Main | 【レビュー】『北京陳情村』 "中国政府"と"クレイマー"の攻防戦に傾倒 »

北京茶旅読書会(仮) 田中奈美さんの『北京陳情村』秘話を聞く

Img_8859

9月15日。
北京市の中心街国貿のケリーセンター(嘉里中心)北側にある
「サロン・ド・千華(せんか)」に、ライター、フリーランス、
主婦、駐在員、学生などあらゆるジャンルの人々が集まった。

「茶旅」サイトを運営するSさんが主催となって始まった新しい試みの
「北京茶旅読書会(仮)」の会合。会には、著書を出された
著者の方をゲストに迎え、質疑応答などで議論を繰り広げようというもの。
Sさんは、普段から北京で本を出版される日本人の人を応援していて、
「本を紹介する場を設けると同時に、著者にいろいろ話を聞きたくなって」
という趣旨ではじめられたとのことです。仕事の一線を行く人はやることも違う。

サロンのオーナーさんによる素敵なディナーを立食式で頬張りながら会談。

今回のゲストは、2008年の第15回小学館ノンフィクション大賞で
優秀賞を獲得された
、『北京陳情村』の著者・田中奈美さん

北京陳情村とは、中国全土から政府に「物申したい」人たちが来て、
中央政府へ訴えに向かうため滞在する村、というか集落のようなもの。
各地方で訴え続けてきた人たちが、地方政府では「受けられない」と
盥回しにされて埒が明かず、中央の北京まで訴えに来ているという。

中国では、民意など聞き入れてもらえず、
国民は理不尽なことにも泣き寝入りしなければならないと思っていたが
粘り強い人、それ以上に不満を抱えている人はいるもので、
こうして情熱をかけて?地方から上京し、陳情し続けているのである。

そんな陳情村へ粘り強く通い、実態を調べ続けてきた田中さんが、
陳情村にいる人々やエピソードを詳細にまとめたのが、『北京陳情村』。

なかなか入れないディープな中国アンダーグラウンドの世界。
好奇心旺盛な?参加者は、矢継ぎ早に質問しまくっていました。

「実際に足を運んで、怖い目にあったことはなかったのですか?」
と尋ねる私に(我ながら子供っぽい質問だ・・・)、

「直接怖い思い(公安に捕まる、住人に暴力を振るわれるなど)は
ありませんでした。むしろ、住民と顔見知りになると、噂を立てられて
そのことが怖かったくらいです。」 

って、そこまで知り合いになるほど、取材したのか・・・脱帽です。

陳情村は、北京オリンピックの開催と同時に取り壊され、
現在は別の場所に移って皆さん陳情を続けているとか。

で、たまりかねた政府は、「陳情できる場所」を用意して、
国民に「訴えたいことがあったらここへ来い」という形にしたそうだけど、
素直にその場所へ行った人はまもなく「逮捕」が待っている・・

まるでゴキブリホイホイ。政府が用意しているものだから、当然だ。

腐敗や汚職、賄賂とコネで生きていく社会に、弾き出された人たち。

もちろんアウェイである日本人も、弾き出された人たちの一種。
参加者でも、通常業務で中国のアンダーグラウンドを体験した人がいて、
そっちの話でも盛り上がっているうちに、会はお開きとなりました。

日本に住んでいる時は、
「本を出版する世界」など遠い存在のように感じていましたが、
北京の日本人社会が狭いこと、私もマスコミの一派であること、
「北京」というもの自体、本のネタになる要素が豊富にあることで、
本のネタや、出版の話や、著者の方が間近に感じられます。

でも、実際に自分が本を出すのか、というと、
それなりの「テーマ」や粘り強い調査力、そして基本的な日本語の
文章能力が求められるわけで、なかなか簡単にはいかないものですね。

・・・

サロン・ド・千華は、北京で本を出版される方の著書を色々並べています。
応援サロン、みたいですね。

Img_8865

ランチの合間に訪れて、手にとって見るのもいいですね。
優雅な「読書の秋」のひとときを過ごせそうです。

Img_8870

「サロン・ド・千華」
住所:北京市朝陽区国貿北百米嘉里中心真北
    (北京市朝陽区関東店南街2号 旺座中心西塔 501)
電話:010-5207-8030
交通:地下鉄10号線「金台夕照」駅下車徒歩5分
営業時間:11時~19時

振り返ると、ここを訪れるのは「本」にかかわる時ばかりです。

北京書籍共同購入の会で(2009年6月27日)
http://koma.cocolog-nifty.com/emmy/2009/06/post-7e21.html

泉京鹿さん&田原さんの『水の彼方』出版パーティー(2009年7月20日)
http://koma.cocolog-nifty.com/emmy/2009/08/double-mono-d73.html 

余談だけど朗報です!
ネットショップ「アマゾン」が、9月11日から11月4日まで
配送料無料サービス
を行っています。でも日本国内のみ・・残念!

【アマゾンの配送料のページ】
http://www.amazon.co.jp/gp/help/customer/display.html?nodeId=642982#international

本を買うなら今のうちですよ!日本国内のみなさん

bell 海外生活ブログ村 「北京情報」部門1位獲得crown
↓ここをポチッと押してくれたら、ますますEmmyに気合が入ります
にほんブログ村 海外生活ブログ 北京情報へ  

|

« 「物忘れ九一八」でなく「勿忘九一八」・・・満州事変から78年 | Main | 【レビュー】『北京陳情村』 "中国政府"と"クレイマー"の攻防戦に傾倒 »

書籍・雑誌」カテゴリの記事

Comments

Post a comment



(Not displayed with comment.)


Comments are moderated, and will not appear on this weblog until the author has approved them.



TrackBack

TrackBack URL for this entry:
http://app.cocolog-nifty.com/t/trackback/91857/46226341

Listed below are links to weblogs that reference 北京茶旅読書会(仮) 田中奈美さんの『北京陳情村』秘話を聞く:

« 「物忘れ九一八」でなく「勿忘九一八」・・・満州事変から78年 | Main | 【レビュー】『北京陳情村』 "中国政府"と"クレイマー"の攻防戦に傾倒 »