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震災の傷と花見と…宮城県石巻市で「お花見プロジェクト」

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宮城県石巻市の中心部から徒歩20分の所にある「日和山(ひよりやま)」
市街を一望できる山頂の広場で5月1日、桜満開と共に
「お花見プロジェクトcherryblossom」が開催されました。

プロジェクトを企画したのは、行政でもNGOなどの組織でもない、
石巻市出身で東京都在住の会社員・雁部智博さん。

「石巻は負けないぞ!前向いてるぞ!被災地から全国に元気を発信しましょう!」
そんな主旨の元、インターネットで呼びかけを始めたところ、
「そうだ、いつまでも落ち込んでいてもしょうがない!」という
賛同の声が重なると同時に、一部からは・・・

「花見はいいけど、あの場所でやることは反対です」という声も。

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反対意見は、日和山の位置。

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日和山は、360度のパノラマで市を一望できる場所にあり、
当然ながら海も見え、その手前には無残な光景が広がっています。

そんな光景を見下ろしながら、酒を飲んで花見を楽しむ気分になれない、
というのです。

しかし、この場所は昔から石巻市の人々にとって花見の名所。
春といえば花見、花見といえば日和山。
というほどの場所なのです、と石巻で生まれ育った雁部さん。

そして、実際に被災された方の
「いつまでも、落ち込んでいてもしょうがない。
復興できる人から、前を向いて歩こう」
という言葉に背中を押され、
実行することを決意したのでした。

・・・

そして迎えた当日。朝の天気は・・・雨。

心配そうに天を仰ぐ雁部さんと、手伝いに参加してくれた人は、
会場に並ぶ36本の地酒・平孝酒造の「日高見」を横目に、
「この瓶が全部空いてくれればいいんですけどね・・・」
祈るようにつぶやく。少人数で開始の乾杯をし、
傘やカッパの様相で酒を楽しむことに。

この雨がやんでくれれば・・・全員がそう祈っていると、
なんと10時半・・・奇跡的に(?)雲の切れ間からお天道様が登場。

当日、午後から40%に上がるといわれていた雨の予報。
皆の願いが見事にお天道様を通じて覆ってくれたのである。

折りたたんでいたブルーシートを一気に広げ、本格的に花見スタート!!

最初はまばらだった参加者も、雁部さんが来場者の集まる展望台で
呼びかけを行ったことで、徐々に集まりだした。一時は50人以上、
延べ人数では数百人の人が、ブルーシートに集まってくれた。

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そして11時過ぎ。
集合写真を撮ろうと準備をしていると、サプライズゲストが登場した・・・

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なんと、八代亜紀さんである。

熊本県八代(やつしろ)市出身の八代亜紀さん。
ここの名産であるタタミを1万枚、石巻市に寄贈され、
慰問も兼ねて日和山で歌を歌いに訪れていたという。

「頑張って!」
エールを送る八代さんを囲んでの記念写真。
参加者はもちろん、主催者までが驚き、感動していました。

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そして、震災の起きた2時46分、黙祷を捧げて花見は終了。

会場に来た人は、石巻市民をはじめ、ボランティア、
親戚が石巻という方、地震に関する仕事に従事する方など・・・
石巻市の方に話を聞いた限りでは、日和山で花見をする
光景を見たのは、今年初めてだったと話し、
この日、ここで花見が出来たことには、ほとんどの方が

「良かった」「やっぱり、いつまでも暗くしてもしょうがない」
「おじいちゃんが亡くなったけど、天国からこの桜を見てくれれば・・」

と、花見ができたことを前向きに捉えていました。

雁部さんの思い切った行動に、
お天道様が味方し、八代亜紀さんが応援され、
プロジェクトは無事に成功を収めたと言ってよいでしょう。

この花見が、石巻の復興を促進するよう願うばかりです。

・・・

会場には、被災された食品会社の方々も参加されました。

石巻に本社を持つ高砂長寿味噌さん木の屋石巻水産さん

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高砂長寿味噌さんは、松島に残った工場で生産を再開するも、
販売場所がなく、せっかくの製品は未だサンプル提供状態。

木の屋さんは、缶詰工場が津波で壊滅したが、
その中で従業員総出になって缶詰を掘り起こし、
ラベルのない状態で配布・もしくは破格の値段で提供。

「缶詰の保存能力はすごいです」と、木村さんが仰るとおり、
中身は見事に遜色ない。そんな中身を利用した新製品の開発に
努めているという。

被災した会社の皆さんに、販売先と復興のための支援が
できる場所を提供できる方がいましたら、ぜひご連絡ください。

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崩れた大地にも、また花は開く・・・頑張れ石巻!!

・・・

以下、石巻市の状況です・・・

石巻市は人口16万人の、宮城県で仙台に次ぐ大規模都市。
旧北上川が海に注ぐ地点にある港湾都市で、
主な産業は漁業とそれに付随する水産物加工業、
それに金華山などの観光業や、酒蔵など酒造、食品業など・・・
旧北上川の中洲には漫画家・石ノ森章太郎氏の記念館があり、
駅や駅前には仮面ライダーなどのフィギュアが並んでいる。

そんな石巻を、3月11日の津波が一瞬で呑みこんだ。

5月1日時点での死者数は2879人、行方不明者2770人、
未だに市内の避難所で生活する人の数も1万人を超えている。
震災を受けた自治体の中でもっとも被災者の多い都市となった。

参照:東日本大震災(地震、津波)、被害状況専門サイト
http://ranasite.net/?p=1422

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