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映画『変身 Metamorphosis メルトダウン後の世界』を鑑賞― 日本は“変身”できるか!?

Hensin

12月1日、元NHKアナウンサー・堀潤さんの監督作品
『変身 Metamorphosis メルトダウン後の世界』
を劇場で鑑賞してきました。

アメリカで、1959年に起こったサンタスザーナ原発事故、
1979年に起こったスリーマイル島原発事故、
そして日本の東京電力福島第一原発での事故を舞台に、
現地に生きる人々を取材したドキュメンタリー映画ですが、
NHKからは「反原発映画」とされ、上映禁止の憂き目にあいます

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その後、様々な問題をクリアして、無事上映に至った作品は、
出来たての「ドリパス」というサイトを使用して上映を企画。
70人が「みたい」と参加表明をしたら劇場鑑賞が実現する、
いわゆる市民の声で形にできる仕組みだったのですが、
開始からわずか6時間で70人達成!
当日は、会場が満員となる300人が訪れたそうです。

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見た感想としては、
「原発事故が起きたら、そこに生きる人々の暮らしは
どう変わっていくのか」を忠実に描いた作品という印象です。
まさに、小説の「変身」に値する世界観で、
決して「反原発映画」ではありませんでした

そして、国会前での反原発デモなどは参加者の投稿映像、
原発の中での詳細は、実際に働いた方の投稿映像、など、
提供映像も織り交ぜながら、市民目線で作られていました。

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今回は、映画の上映後、特別に
映画監督の岩井俊二さん、映画に映像を提供した
元原発作業員の林哲哉さんとのトークショーが行われました。

2時間にわたるボリュームたっぷりのトークショーだったのですが
飽きもせず、楽しみました。その中でも、岩井監督が発した
「その場にいても、忘れる」という言葉に、共感を抱きました。

人は、確かに忘れやすい生き物です。

四川大地震で被災地に行った時に感じたことなのですが、
私もその中にずーっといると、その景色になれてしまい、
「ここで悲惨な出来事があった」ということを忘れてしまう…
そんな経験をしたことがあるのです。

この1年を振り返ると、国民の動きにも、似たようなものを感じます。

12年7月、福井県で「原発再稼働反対!」と叫んだ国民は、
1年前の12月、日の丸を振り回して「日本を取り戻す!」と盛り上がり、
今は、プラカードを振り回して「秘密保護法案反対!」と叫んでます。

その傍らで、特定秘密保護法案が強引な形で成立すると、
そのどさくさに紛れて経済産業省が同じ日、民主党政権が
打ち出した「2030年までに原発ゼロ」を「撤回」し、原発を
「重要なベース電源」と位置付けて活用していく方針
を打ち出しました。

これが狙いだったのか、と思わせるような見事なタイミングでした。

国民が次から次と「忘れていく」「次に移っていく」心理を利用して
都合の良いタイミングに、こっそり都合の良い方向に持っていく…
そんな政府の常套手段を感じ、久しぶりに苛立ちを覚えています。

私は、政治的イデオロギーもなければ、
「原発反対!」と叫ぶ一連の運動には関わるつもりもありません。
あまり強引にやられると、反感すら覚えるほどです。

ただ、今回の秘密保護法案の決め方については疑問符を打ちます。
「安全保障」を盾に、秘匿情報が「国民にも隠され」てしまうのでは、
そこに今、国民が声を上げているのに置いてけぼりか…
そんな、政府のやり方に違和感を覚えた訳です。

秘密保護法案の必要性・メリットもメディアは紹介していたけど、
デメリット面をしっかり審議しないまま法案を通すことは
ありえないと思う次第です

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映画は1時間ですが、その後のトークショーはなんと2時間!!
結果、3時間のショーを楽しませていただきました。

トークショーの様子は、ユーストリームでも見ることができます。

映画『変身 Metamorphosis メルトダウン後の世界』は、
14年2月15日~28日、「渋谷アップリンク」での上映が決まりました!
配給会社のユナイテッドピープルさん、いい仕事してます。

書籍にもなりました。映画が待ち遠しい方は、ぜひ!

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