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映画『革命の子どもたち』&重信メイさんのトークショー観賞

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7月5日から公開が始まった映画『革命の子どもたち』。
元日本赤軍の最高幹部・重信房子と、元ドイツ赤軍のウルリケマインホフ
2人の女性の娘である重信メイさんベティーナ・ロールさんへの
インタビューを軸にして、周囲の人の証言や当時の映像と共に、
「なぜ、世界で赤軍は誕生したのか」を振り返るドキュメンタリーです。

私は赤軍の時代を知らないので、映画を見て改めて勉強すると同時に、
時折日本で報道される「極悪の重信房子」というイメージとは違う
「子供を大事に思っていた母親」という側面も伺い知ることができました。

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この映画を制作した意図について監督のシェーン・オサリバン氏は、
「あれから40年以上が経つのに、世界から暴力も戦争もなくならない」
そして、
「その頃は戦争への反対を訴える声や、世の中を変えたいという行為が
若者たちの間から実際に抗議行動として湧きあがった。しかしいまは、
そういう動きが若者から起こらなくなっている。映画を通じて、
当時の若者がなぜ抗議の行動を起こしたのかを、感じてほしい」
と仰っていたそうです。

確かに、40年経った今も中東では宗教や政治などをめぐって戦闘が続き、
アフリカでも、中国でも勃発、暴力はむしろ40年前よりも広がっています。

これを止めるべく、40年前に動きを起こした日本。結果として彼女たちも
暴力に走ってしまった所はありますが、せめてその後の日本で
生まれ育った者として、映画を見る時間くらいは作らなければと思ったのです。

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私が観に行った7月6日。この日は上映後、映画に出演された重信メイさんと
ジャーナリストの津田大介
さんがトークショーを行いました。

私と同年代か、それより若い人が多く来ていたのが印象的でした。
40年前を知らない人には“お勉強”と“社会への関心のきっかけ”に、
知る人は“意外な一面”の発見と少しの“懐かしさ”を味わえるとか・・・
世代を超えて見る価値ある映画だと改めて感じました。

最初に印象に残ったのは、母親とのこと。
映画の中で、もう一人の主人公・ベティーナさんは母である
ウルリケについて怒りをもって「テロリストになった母」と振り返るのに対し、
メイさんは母との愛を込め、尊敬していると発言します。

メイさんは、壇上でも、
「私は、母親というものは愛情を注いで当たり前だと思っていた」
と語り、かつ混乱の中東に生まれ育った当時を振り返るにつれ、
「あの時、助けてくれた人がいたから、今の私がいる」
「あの環境で育ったからこそ、知ることができたものが大きい」と、
中東で様々な人に囲まれていたことを、感謝の気持ちで語りました。

人間の命、生きることの意味、などを実体験として受けて来た人は、
やはり語ることも奥深いものがあると感じました。

一方、レバノンでベイルート・アメリカン大学を卒業し、
日本語・英語・アラビア語に堪能な彼女は日本国籍取得後、
頻繁に訪れ仕事もするようになった日本の社会について、
「日本は世界のことをあまり伝えないし、国民も関心を持たない」
と鋭い指摘、語学の壁もニュースの少なさも国際社会から見ると
やはり特殊な国であると痛烈なコメントも。

仰るとおりで、いまNHKでさえ国際問題を扱うニュース番組は
ほとんどがBS1チャンネルに集められ、多くの人に知られていない現状。
「日本は国内の話題ばかり!」という印象を持っているのでは…。

かつ、国際問題にしても、中国や韓国、アメリカなどはよく見るけど、
中東やアフリカについては、関心度が低いのではないかと思います。

そうした中、メイさんのように、中東で“いまも”何が起きているかを語り、
海外の目線で日本について語ってくれる人は大事なのだと感じました。

映画は公開当初は都内の数か所のみですが、
今後、全国でも順次公開していくそうです。

日本中の人が、映画から40年前の日本に思いをはせ、

「あの頃はひどい時代だったね」

ではなく、

「あの頃、なぜこういうことが起きたんだろう」

と、考えるきっかけにして、

「今の世界はどうなんだろう」

と、日本を含む世界の社会状況に目を向けてもらえると嬉しいかもしれません。

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映画『革命の子どもたち』 
【サイト】 http://www.u-picc.com/kakumeinokodomo/
【出 演】 重信房子 重信メイ ウルリケ・マインホフ ベティ―ナ・ロール 
      足立正生 塩見孝也 大谷恭子 他
【劇 場】 7月5日(土)よりテアトル新宿ほか全国順次公開。

【予告映像】

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日本で「翠玉白菜」を見た!~台北国立故宮博物院展観覧~

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上野の東京国立博物館で、6月24日~7月7日まで展示された
「台北国立故宮博物院」の翠玉白菜を見に行ってきました。
開催初日から話題で、「●時間待ち」と言われていたのですが、
“午後になると短くなる”とのネット情報を頼りに午後3時ごろ到着。

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並び始めには「90分待ち」と出ていたのですが、
結果は、50分ちょっとでご対面。
長い通路の突きあたりにそれはありました(写真撮影は禁止)

透き通った白&緑の1つの翡翠を「白菜&止まる昆虫」。
作り上げた「俏色」の技法にうっとりです。

実は10年前に、台湾へ行った時、故宮博物院を訪ねていて、
絶対見たはずなのですが…この時の記憶がなく(汗)。
その分、今回調べながらこの作品に集中して見られたことは、
勉強になってよかったかもしれません。

数日前、職場の上司にこの話をした時、あまり関心なさそうだった中、
「そもそも、なんで“白菜”にしたの?」
という意表をついた質問が飛んできたのですが、その理由もわかりました。

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「昔から中国では、白菜は純潔、バッタは多産を意味する。
バッタが白菜を食べるのは、生命力であり子孫繁栄を意味する。
清の光緒帝に嫁いだ瑾妃の嫁入り道具だった(朝日新聞要約)」そうです。
私もすっきりしました。関心ないかもしれないけど報告します。

その他にも、200点に及ぶ「玉の彫刻」や「刺繍の掛け軸」など、
鮮やかな“栄光と欲望の象徴”…いや、その技法や腕前が、
長い歴史を通じて「これでもか!」ってほど展示されていて、
中国5000年の歴史に改めて感慨を覚えました。

これは皆周知の話ですが、
故宮博物院の数々の秘宝は、元々北京の紫禁城にありました。
それが、日中戦争で日本の侵略が進むにつれ、避難のため
別の場所に移していたのです。そして、大戦後に起きた中国の内戦
国共戦争で敗れた蒋介石が今度は台湾へ持って行ってしまったのです。

中国大陸の人にとっては、苦い話かもしれませんが、
一部の中国人有識者は、こういう見解も示しているそうです。
「中国ではその後文化大革命が起きた。もし紫禁城に残っていたら、
宝は一切合財奪われ、変な所に売られたり壊されたりしたかもしれない。
有る意味、台湾に持って行ってくれたことはよかったのかも」。

複雑な事情はあれど、北京から最初に秘宝が出ていく
きっかけとなった日本に、こうしてやってきた皮肉に、
何とも複雑な気持ちも残すのでした。

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「白菜見た記念土産」も購入。1番人気は耳掻き700円。
しかし、裏についた台湾ドルの値段は100NT(350円くらい。
ま、日本で見た記念ということで…。

そして、日本オリジナルであろうお菓子の「はくサブレー」。
はて、どっかで聞いたことがある…

「はとサブレー」のパロディか(≧∇≦)

このほか展示されていなかったけど、同じ技法の「肉形石」を
もじった「豚の角煮」やカレー、ラーメンなども売っていて、
日本人の商売根性、中国に負けじ!と手を叩いてしまいました。

白菜は7月7日までですが、その他の展示は東京で9月15日まで。
九州などにも行くそうです。長い間、台湾の現地はどうなるのだろう…

【台北 国立故宮博物院展 開催概要】
■会 期:東京_2014年6月24日(火) ~ 2014年9月15日(月・祝)
      九州_2014年10月7日(火)~ 2014年11月30日(日)
※九州では、あの角煮…ではなく“肉形石”が登場するそうです。

■会 場:東京国立博物館 平成館、本館 特別5室[「翠玉白菜」展示期間のみ]
 上野公園内(JR上野駅公園改札出て目の前から公園に入り歩いてしばらく)

■開館時間:9:30~17:00(入館は閉館の30分前まで)
 *ただし、土・日・祝休日は18:00まで開館。

■観覧料金:一般1600円(1400円/1300円)、大学生1200円(1000円/900円)、
 高校生700円(600円/500円) 中学生以下無料

■ホームページ:
 http://www.tnm.jp/modules/r_free_page/index.php?id=1647


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