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映画『ルンタ』観賞~チベットの祈りを描く

Lungta

都内で7月18日から公開された映画「ルンタ」を鑑賞しました。

2008年3月の大規模デモ以来、
デモすら禁じられたチベットの人々が次に採った、
訴えの行為「他者を傷付けない“焼身抗議”」
を通じて綴られるチベットの現実。

観た感想、正直に、重い。。です。

命を落としても守りたいチベットの魂。
自分の体を投げ打ち傷めることで、
「この痛みを他者は受けないで」と願う慈悲と利他。
こんなに人の為、文化の為、に強くいられるのか…。

「チベットの人に聞くと彼らが捕まるかもしれない」
と、チベット支援を行ってきた日本人を案内人にした
監督の手法と気配りにも脱帽です。

全国で順次公開されるので、
出来るだけ多くの人に観て貰いたいです。
あと「チベットは歴史的にも中国」と信じて疑わない、
中国漢民族の人達にも(翻訳されないかな…)。

子供の頃から歴史をたっぷりと学んだ中国の人達は、
チベット歴史についても豊富な知識で主張するけど、
その知識が世界やチベットの人と違う事に気づいて、
かつチベットへの思いと理解を深められればいいのに、
と思うこともしばしばありました。

この辺、外国に住んでいる中国人が気づけば、
もっと前進できると思うのですがなかなか変えられない、
難しいところもあるようです。

先日、有る中国漢民族の人から、
「中国には“宗教”はなく、全部“哲学”なんです」と言われ、
その例として儒教・道教などを挙げられたことがありました。

その時私は少し意地悪になって、
「チベット仏教は宗教ですか?」と質問。
するとその方曰く「チベット仏教は…宗教ですね」。

その方はそう言ってから考えて、
「仏教はインドから来たものですから、
 古来の中国で発祥したものを宗教ではないというのです」
と補足され、そこには間違いも矛盾もないのですが、
真っ先に「中国に宗教はない」と言ってしまうことから、
中国に潜在するチベット問題が透けて見えた気がします。

深い、そして“根深い”、中国の歴史。
誰も責めることはできませんが…

何れにしても、
人が犠牲になる世の中は、早く終わって欲しいです。

(写真は、祈りを神に運んでくれるという、
“ルンタ~風の馬”、空に向かってばら撒きます)

『ルンタ』公式サイト
http://lung-ta.net/

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